Intel Atom 230のベアボーンPCにLubuntuをインストールして使ってみる

自宅の片付けをしていたところ、古いベアボーンPCを見つけたので軽量Linuxを使ってリメイクしてみました。

 

リメイクするベアボーンPC

見つけたのは2008年発売のJetway JBC200C91-230Bです。mini-ITXのコンパクトなサイズで、CPUはAtom 230 1.6GHz、メモリー2GB(DDR2-533)のものです。

www.jetwaycomputer.com

 

CPUのAtom 230は当時流行っていたネットブックなどによく用いられていました。
1コア/2スレッドということもあって、パフォーマンスは期待できませんが、軽量な用途向けのものです。

www.intel.co.jp

 

用意したもの

SSD

JBC200C91-230Bには2.5inch HDDが入っていましたが、Read/Write速度を上げて使いやすくするためSSDを用意しました。JBC200C91-230B側がSATA2接続なのでSATA3接続の最大速度は発揮できませんが、HDDよりは高速になります。

CPU用ファン

CPU上のヒートシンクに固定されているファンが時々止まって回らなくなっていたので、同じサイズのファンを用意しました。一般的なCPUファンとして売られているものではなく、ケースファン用のものです。

ケースファン

ケース内部の空気を循環するためのファンも止まっていたため、同サイズのファンを用意しました。

VGA to HDMI 変換アダプター

JBC200C91-230Bには画像出力がD-Sub端子しかありません。自宅のディスプレイにはD-Sub端子のものがなかったので、HDMIに変換するアダプターを購入しました。

DVDマルチドライブ

JBC200C91-230Bは、スリムタイプのDVDドライブを取り付けるスペースがあります。
OSインストール用にドライブを追加することにしました。スリムドライブは近所のハードオフでジャンク品を探してきました。

DVDドライブと接続する各種ケーブルはパソコン工房で購入してきました。

パーツ交換

DVDドライブ

JBC200C91-230BのケースのDVDドライブ部分は金属のパネルが固定されていたので、ペンチで取り外しました。

電源とSATAケーブルを取り付けてから、スリムドライブをネジで固定して取り付け完了です。

SSD

内蔵されていた2.5inch HDDとSSDを交換したところです。ケーブルとネジはHDDに使われていたものをそのまま使いました。
DVDドライブとSSDはケース内部のレールに固定する形になっています。

CPU用ファン・ケースファン

CPUはマザーボード固定になっています。ヒートシンクがついていますが、40mmのファンをヒートシンクにネジ止めする形式になっています。

ケースファンはCPU横の通風孔に固定されていました。マザーボードを壊さないように交換しました。

OSインストール

OSは軽量Linuxの中からLubuntuを選択しました。USBブートに対応していないため、OSイメージを焼いたDVDを使ってインストールしました。

lubuntu.me

ベンチマーク

Geekbench6

Geekbench6を使って測定してみましたが、必要要件の2GBメモリーのギリギリだったため、Out of memoryになり測定完了できませんでした。

Geekbench5

Geekbench6は測定完了できなかったため、あらためてGeekbench5を使って測定しました。
Single-Core Scoreが86、Multi-Core Scoreが128となりました。Atom 230の性能が測定できたので、ジャンクPCを探すときの基準にできそうです。

Let's note CF-LV7のSATA SSD 256GBをNVMe SSD 2TBに交換する

普段使い用のノートパソコンとして中古のLet’s note CF-LV7を購入しました。ストレージにSATA接続のSSD 256GBが使われていて、容量と読み書き速度が心もとなかったのでNVMe接続の大容量SSDに交換してみることにしました。

 

用意したもの

ノートパソコン本体はCF-LV7RDCVSです。
ディスプレイやキーボード等の状態の良いものを中古で購入しました。

kakaku.com

 

SSDはKIOXIAのEXCERIA PLUS G2の2TBにしました。すでに後継製品が発売されているためか、もしくは半導体の供給のせいなのか在庫が少なくなっているようでした。

SSDは時期によって値段が変動するので安価なタイミングを見計らって購入しました。

EXCERIA PLUS G2 - NVMe™対応 SSD | KIOXIA - Japan (日本語)

CF-LV7ではPanasonicが用意しているリカバリーディスク作成ユーティリティを利用できます。今回のSSD交換でもリカバリーディスクを利用するため、USBメモリーを購入しました。

交換作業

リカバリーディスクの作成

SSDを交換する前にリカバリーディスクを作成しました。let's noteの取扱説明書に記載の手順で作業するだけで、リカバリーディスク作成ユーティリティが自動的に作成してくれます。

askpc.panasonic.co.jp

SSDの交換

SSDを交換するためCF-LV7の裏側から開封します。

作業前にバッテリーを外します。

let's noteには開封を確認するための封印シールがあります。開封するとメーカー保証が受けられなくなるので注意しましょう。

中身は比較的きれいな状態でした。かるく埃を掃除してからSSDを取り外しました。

組み込まれていたのはSAMSUNGのMZNLN256HAJQ-00007です。SATA接続で600MB/s程度が理論上の限界値です。

NVMe接続のEXCERIA PLUS G2に交換しました。固定用のネジとテープは流用しています。

この後、CF-LV7の裏蓋を元に戻して交換完了です。

リカバリーディスクを使って新しいSSDにOSをインストール

SSDの交換後にUSBメモリーのリカバリーディスクを使ってOSを再インストールしましいた。

ベンチマーク

CrystalDiskMarkを使ってストレージ交換前後の性能を測定してみました。
KIOXIA EXCERIA PLUS G2はPCIe Gen3.0x4接続なので、3000MB/s程度までパフォーマンスが向上しました。

CrystalDiskMark SAMSUNG-MZNLN256HAJQ-00007 256GB

CrystalDiskMark KIOXIA EXCERIA PLUS G2 2TB

Mini ITXサイズの小型PCを作る #3 ベンチマーク

Mini ITXサイズの小型PCを作った備忘録の3回目です。
今回は組み立てたPCのベンチマーク結果をまとめます。

パーツ選び編、組み立て編はこちらです。

小型PCのスペック

ベンチマークをとる小型PCの主なスペックがこちらです。

項目 規格 製品
CPU AM4 AMD Ryzen5 4500, 6コア/12スレッド 65W
マザーボード B550チップセット ASRock B550M-ITX/ac
モリー DDR4-3200 D4D3200-16G2A2, 16GBx2
GPU PCIe 3.0接続 ASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING
SSD NVMe PCIe Gen4 WD Black SN770 NVMe WDS100T3X0E-EC

ベンチマーク

Geekbench6

Geekbench6でCPU性能を測定しました。Single-core Scoreは1,608、Multi-core Scoreは6,663になりました。

GeekbenchのProcessor Benchmark Chartによると、Single-core ScoreはIntel Core i7 10700Fと同程度の結果でした。2023年時点の最新CPUには及びませんが、サブPCとしては十分な性能があるとわかりました。

https://browser.geekbench.com/processor-benchmarks

PCMark 10

PCMark 10を使ってコンピュータの総合性能を測定してみました。
結果として、自分が使っているメインPCに比べて、今回新しく作ったサブPCの方が約15%程度、性能が良いと分かりました。

メインPCは2017年に発売されたIntel Core i7 8700Kなので、約5年の間に低消費電力でパフォーマンスが良いCPUが低価格で手に入るようになっているのを実感しました。