Mini ITXサイズの小型PCのGPUをGeForce RTX 3050 StormX 6GBに交換する

2024年2月にGeforce RTX 3050 6GBを使った製品が各GPUメーカーから発売されました。消費電力が70Wで補助電源コネクターなしのタイプです。
Mini ITXサイズの小型PCに取り付けているASUS ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGと交換して、省電力化してみることにしました。

 

GPUを交換する小型PCを組み立てた際の備忘録はこちらです。


用意したGPU

Palit GeForce RTX 3050 StormX 6GB

今回はPalitGeforce RTX 3050 StormX 6GBにしてみました。ファンレスモデルのKalmXも気になりましたが、MiniITXサイズのケースに組み込んだ時の冷却と価格差から選択しました。

www.palit.com

www.palit.com

 

Palitの製品は、ドスパラが国内販売代理店です。公式通販で購入しました。

www.dospara.co.jp

 

交換した様子

2スロット厚のシングルファンモデルです。

MiniITXのマザーボードに取り付けると、全長162mmのサイズ感がぴったりです。
大型のGPUに比べて、底面からのエアフローを遮らなくなり、補助電源のケーブルもなくなりました。

消費電力の変化

GPU交換前後でfolding@homeの演算をしてみて、その際の消費電力をワットモニターで測定しました。GPU交換前(ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING)が272W、交換後(RTX 3050 StormX 6GB)が155Wになりました。

およそ100~120W程度の省電力化ができました。

ベンチマーク

3DMark

3DMarkで交換前後のスコアを比較してみました。RTX2070とRTX3050(6GB)では元々の性能差があるため、Graphics TestでのFPSの差は順当のように思いました。

カードサイズが小さくなってPCケース内のエアフローが改善したためか、CPUの平均温度が74℃から67℃に改善していました。

Geekbench6

Geekbench6のCompute(OpenCL Score)で比較してみました。
交換前後のスコア比で約60%程度になりました。

 

Synology DS923+のメモリを4GBから32GBに増設する

プライベートクラウドに使っているDS923+のメモリを増設して、パフォーマンスが向上するか試してみました。

用意したもの

DS923+のメモリ仕様

Synology DS923+は、最大で32GBまで増設できます。

www.synology.com

Synologyの公式サイトで互換性が保証されていて、サポートを受けられるメモリを調べることができます。製品保証とテクニカルサポートが受けられるメモリはSynology製のメモリに限られます。

www.synology.com

メモリ(v-color Hynix DDR4-2666MHz 16GBx2 ECC SO-DIMM TES416G26D819K-VKC)

テクニカルサポートを受けられなくなりますが、v-colorのDDR4-2666MHz 16GBx2枚のSO-DIMMを選択しました。
製品保証やサポートを重視される場合は、対象外になってしまうため注意が必要です。


※16GB×2枚が在庫切れで商品ページを表示できなかったため、32GB×2枚の商品ページのリンクです。

交換作業の様子

DS923+は、HDDのドライブベイを外すと内側にメモリの拡張スロットがあります。

標準で取り付けられていた4GB×1枚のメモリを取り外し、16GB×2枚のメモリを取り付けました。

交換前後のリソースモニタの表示です。
交換前は使用率30%でしたが、キャッシュ済みの領域に2.2GBほど使用されており、空き領域が413.6MB(10%)となっていました。

交換後は使用率3%になり、空き領域が29.3GBまで改善しました。

ベンチマーク

10GBASE-T(10Gbps)で接続しているPCから、DS923+に対するRead/Write性能を測定しました。
左がメモリ交換前、右がメモリ交換後です。メモリ上にデータを受け取れるようになったためか、Write性能が改善しました。

 

Intel Atom 230のベアボーンPCにLubuntuをインストールして使ってみる

自宅の片付けをしていたところ、古いベアボーンPCを見つけたので軽量Linuxを使ってリメイクしてみました。

 

リメイクするベアボーンPC

見つけたのは2008年発売のJetway JBC200C91-230Bです。mini-ITXのコンパクトなサイズで、CPUはAtom 230 1.6GHz、メモリー2GB(DDR2-533)のものです。

www.jetwaycomputer.com

 

CPUのAtom 230は当時流行っていたネットブックなどによく用いられていました。
1コア/2スレッドということもあって、パフォーマンスは期待できませんが、軽量な用途向けのものです。

www.intel.co.jp

 

用意したもの

SSD

JBC200C91-230Bには2.5inch HDDが入っていましたが、Read/Write速度を上げて使いやすくするためSSDを用意しました。JBC200C91-230B側がSATA2接続なのでSATA3接続の最大速度は発揮できませんが、HDDよりは高速になります。

CPU用ファン

CPU上のヒートシンクに固定されているファンが時々止まって回らなくなっていたので、同じサイズのファンを用意しました。一般的なCPUファンとして売られているものではなく、ケースファン用のものです。

ケースファン

ケース内部の空気を循環するためのファンも止まっていたため、同サイズのファンを用意しました。

VGA to HDMI 変換アダプター

JBC200C91-230Bには画像出力がD-Sub端子しかありません。自宅のディスプレイにはD-Sub端子のものがなかったので、HDMIに変換するアダプターを購入しました。

DVDマルチドライブ

JBC200C91-230Bは、スリムタイプのDVDドライブを取り付けるスペースがあります。
OSインストール用にドライブを追加することにしました。スリムドライブは近所のハードオフでジャンク品を探してきました。

DVDドライブと接続する各種ケーブルはパソコン工房で購入してきました。

パーツ交換

DVDドライブ

JBC200C91-230BのケースのDVDドライブ部分は金属のパネルが固定されていたので、ペンチで取り外しました。

電源とSATAケーブルを取り付けてから、スリムドライブをネジで固定して取り付け完了です。

SSD

内蔵されていた2.5inch HDDとSSDを交換したところです。ケーブルとネジはHDDに使われていたものをそのまま使いました。
DVDドライブとSSDはケース内部のレールに固定する形になっています。

CPU用ファン・ケースファン

CPUはマザーボード固定になっています。ヒートシンクがついていますが、40mmのファンをヒートシンクにネジ止めする形式になっています。

ケースファンはCPU横の通風孔に固定されていました。マザーボードを壊さないように交換しました。

OSインストール

OSは軽量Linuxの中からLubuntuを選択しました。USBブートに対応していないため、OSイメージを焼いたDVDを使ってインストールしました。

lubuntu.me

ベンチマーク

Geekbench6

Geekbench6を使って測定してみましたが、必要要件の2GBメモリーのギリギリだったため、Out of memoryになり測定完了できませんでした。

Geekbench5

Geekbench6は測定完了できなかったため、あらためてGeekbench5を使って測定しました。
Single-Core Scoreが86、Multi-Core Scoreが128となりました。Atom 230の性能が測定できたので、ジャンクPCを探すときの基準にできそうです。